政治を動かすことは.すなわち人を動かすことだ 第1,523号

 二代連続の政権投げ出し、ねじれによる国会

の不全…経済の非常時に政治が機能しない。

 政治劣化の原因は政治家なのかシステムなのか。

政治取材30年の経験をもとに徹底的に論考する。

 総理大臣は経営者と同じように、「情報収集

と分析」、「統治」、「対策」の3つ

の能力が必要とされる。

 田中角栄の人間性とは何か。それは、その議員

が、その官僚が、国民が何を欲しているかを

見抜き、その欲求を満たす能力である。

 政治運用のために、竹下登は官僚を上手く

使った。官僚の年次、経歴は完璧に記憶し、

官僚側から高い評価を受けた。そもそも

官僚にとって、いくつ法案を作ったか

が彼らの評価に繋がる。法案が成立

する筋書きを描いてくれるのが一番良い政治家だ。

 竹下さんは旧・大蔵省に強かった。長く国会

対策の仕事にかかわった竹下だが、国対の

仕事の中心は、なっといっても予算及

び予算関連法案の成立である。そ

のために竹下は、予算をどの

ようにしてつくるのかを

一所懸命勉強し、ス

ペシャリストとなった。

その過程で大蔵官僚と人脈を築いていった。

 官僚機構を動かす政治力で、田中角栄と

竹下登は傑出した能力があった。官僚

にとって人事が最大の関心事である。

 政治家が物事を決めなければ、官僚はプラン

の持って行きようがない。官僚はあくまで

ブレーンで、司令官は政治家だ。

 竹下さんから教えられたのは「政治はカレ

ンダーだ」ということ。政治の動きを把握

するためには、まず日程を調べろと。政

治には、宮中の行事、外国首脳との会

談や国連総会出席などどうしても動

かせない重要な日程がある。それ

らの日程を精査していくと、衆

院解散・総選挙時期など重要

な政治日程もある程度、特

定できた。竹下は、政治

を動かすシステムを熟知した政治家だった。

 政治を動かすことは、すなわち人を動かす

ことだ。人の配置を間違えると、政権が十

分に機能しなくなる。人を配置するには、

一人ひとりの政治家の能力、性格など

を知り、そのポストにふさわしいか

どうかを判断しなければならない。

 小泉純一郎元総理には2つの大きな能力が

あった。ひとつは、政治を動かす卓越した

政局観である。そして、政局観のなかで

も、小泉の持つスピード感は局面ごと

に冴え渡っていた。もうひとつが、言葉。

 首相就任前、小泉さんは一匹狼で政界に友人は

少なかった。子分がいなくて、宿舎でひとり

いつも朝食をとっていた。そのとき小泉さ

んは、スポーツ新聞ばかり読んだ。「見

出しの勉強をしている」というのをあ

る人が聞いている。若い頃から、キ

ャッチフレーズの大切さを認識し

てその能力を身につけようとしていた。

 「自分の発言にオフレコなし」(小泉純一郎)

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今回も最後までお読みくださり、

       ありがとうございました。感謝!

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