数多くのビジネスリーダーや教育者の方々が
師と仰ぐ哲学者・森信三先生。
代表的名著『修身教授録』は平成元年の刊行
以来、いまなお増刷を重ね続け、16万部突破
のロング&ベストセラーとなっています。
そして、その森信三先生が、
世の父親に向けて著したのが、
『父親のための人間学』という一冊です。
一生の見通しと設計、上位者に対する接し方・
長たる者の心がけ、夫婦のあり方、子どもの
教育、娘・息子の結婚、親の老後と自分の老後、
といった家庭における父親のありようや、
人間としてのあり方が説かれます。
他にも、
父親としてのテレビ対策
1、テレビを至近距離で見せないこと
2、視聴時間を決めて一定時間に制限すること
3、子ども部屋には絶対テレビを置かぬこと
や、お金の使い方・貯蓄法、家づくりをすべき
年代、夫婦の決まり事、血液型の相性、無枕
安眠法、半身入浴法、がん予防の食養生……など
など、実生活に即した極めて具体的な示唆は、
いまを生きる人たちの胸に鋭く迫ってくるもの
ばかり。
森先生の“父親のための人間学入門”。
現在、家庭の父親である人、また、これから
父親になろうとする人、必読の一冊です。
その内容の一部をご紹介します。
* *
【生き方の種まき】
先に父親の主要な役割の一つとして、
わが子に対して人間としての生き方の方向を
指示すべきことを申しましたが、
これは言い換えれば、
子どもに人生の生き方の種まきを
することとも申せましょう。
この「人間の生き方の種まき」ということは、
父親に限らず、およそ教育と名のつくものの
すべてに通ずるわけでありまして、教育の根幹
はすべてこの一語に尽きるように思われます。
ですからわたくしは、「教育とは人生の
生き方の種まきをすることなり」と機会ある
ごとにいいもし、書きもしていますが、
とりわけ理想の父親像を思います時、
この一語ほど適切なコトバは
ほかに思い出し得ないのであります。
子どもの立場から、父親の真のエラさが
それなりに認識されるのは、
まずは齢40に達しなければ分かりにくいかと
思われますが、その場合に、子どもの心に
印象づけられた父親の一語、もしくは父親像
の一面なりとも種まきできているとすれば、
父親としてはもって瞑すべく、
またもって卓れた父親と申してもよいでしょう。
父親として、我が子に何を残せるか。
また、一人の人間として、いかに生きるか。
その原理原則と具体的な実践項目が詳述された
書籍『父親のための人間学』(森信三・著)
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!