相性がよかったり、情報を持っていそうな人とは、
特に用事がなくても「お茶を飲みませんか」
「食事をしませんか」とこまめに会う。
日常的な地道な努力が、いざという
ときに効いてくる。
私は入社当初から若い女性にはモテなかったが、
料亭の女将やクラブのママにはよく
可愛がってもらった。
ときには彼女たちが貴重な情報源に
なることもあった。
その世界のキーマンにたどりつく方法。
「この人は信頼できるな」と思える相手が紹介して
くれるのは、かなりの確率で信頼できる人物だ。
「この人だ」と思った人物と話していて、
共通の知人の名前が出たら、その人
を入れた３人で会合をする。
もしお互いにとって有益な情報交換が
できる手応えがあったら、自分が幹事
を引き受けて定期的に会合を開く。
これが人間関係を広げるコツだ。
ちなみに「自宅を知る」「携帯番号を知る」
ことは相手に近づく上で大切なポイントだ。
年賀状でも何でも自宅宛に送る。
自宅で会う。
すると、奥さんとも話せるようになる。
ＶＩＰが本当に信頼している人を見極める。
トップの取り巻きのなかで最重要人物はだれか、
しっかりと見極めないとダメだ。
「誰を通すとすぐ本人に届くのか」「誰からの
依頼だと断りづらいのか」ホットラインが
どこにあるのかを探るのだ。
大きな企業には、秘書室にはたいてい
ベテランの女性がいる。
この人がキーマンであることが多い。
彼女を通せばいちばん話が早いのだ。
対外的な肩書とは別に「トップに直結している
本当のキーマン」が大きな組織には必ずいる。
女性の秘書も含めて「裏広報」や「裏総務」
のような百戦錬磨のベテランである。
大手芸能事務所、田辺エージェンシー
の田辺さんは芸能界のドンだ。
彼とは高級レストランの個室で、
カレーのランチをご一緒した。
田辺さんは小柄ながら、例えは悪いかもしれないが、
映画「ゴットファーザー」に出てくるマフィア
の老ボスのような迫力に満ち溢れていた。
緊張もしたけど、実に楽しかった。
どの世界でも何かを成し遂げた人には
独特の雰囲気がある。
会えば、それはすぐにわかる。
編集者、記者にとって、そういう人の謦咳に
接することはかけがいのない財産だ。
我々はあった人によって鍛えられる。
編集者や記者は多くの人と長期的な
信頼関係を築くことが大切だ。
そのためには日常的な「マメさ」が求められる。
取材で会い、記事になった後も、「お礼方々、
１回食事でも」と言って会う。
折に触れて、こちらから積極的にアプローチを
することが大切だ。
年賀状でも、雑誌を送るのでもいい。
大切なのは人間同士の信頼関係だ。
人間なら誰でも、自分の国が良くなった
ほうがいいと思っているはずだ。
そのためには、それぞれの持ち場、それぞれ
の立場で汗をかいているわけだ。
わかり会えるところは必ずある。
すごい人ほど社交辞令で終わらせない。
私が尊敬するすごい人たちは、「今度
飯行きましょう」などといったセリフ
を社交辞令で終わらせない。
彼らは「やりましょう」と言ったら、すぐ「じゃあ、
いつやろうか？」と日程調整に入るのだ。
すごい人ほど、動きは速い。
もう一つすごい人に共通するのが、「肩書きで
人と付き合わない」ということだ。
おもしろいのは、肩書きが外れても人間同士の
関係を維持するタイプの人の方が、その組織の
中で圧倒的に出世しているということである。
一緒に働きたい人間に目配せをしておく。
「この人間と一緒に働きたい」と思う人間に
ついては、常日頃から目配せをしておくことだ。
人間関係はギブアンドテイクの積み重ねだ。
相手に「自分のためにこの人はこんなことまで
してくれた」と伝わるまで尽くすのだ。
そうすると、「この人に言われちゃしょうが
ないな」「今まで世話になったし」
と思ってもらえるだろう。
大きな仕事は決して自分一人ではできない。
組織で仕事をする以上は、本当に自分に
とって助けになる、支えになるのは誰か。
日頃からまわりに気を配って
おくことが大切なのだ。
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!
