昭和二十年八月九日、ソ連参戦の夜、満州新京
の観象台官舎——。夫と引き裂かれた妻と愛児
三人の、言語に絶する脱出行がここから始まった。
敗戦下の悲運に耐えて生き抜いた一人の女性の、
苦難と愛情の厳粛な記録。戦後空前の大ベスト
セラーとなり、夫・新田次郎氏に作家として
立つことを決心させた、壮絶なノンフィクション。
戦前、満州(現、中国東北部)には約150万人の
日本人が暮らしていました。人々は、敗戦と
ともに日本への帰国をめざしましたが、
それは辛く厳しい道のりでした。
略奪、飢え、寒さが人々を襲い、満州での民間人
の死者は、広島への原爆投下や沖縄戦をもしのぐ
規模だったといいます。 それにもかかわらず、
その記憶は風化しつつあります。
著者の藤原ていさんが、帰国後病床で、遺言の
かわりに執筆したという、この作品をとおして、
かつての戦争でなにがあったのか、その悲惨
さと平和の尊さを実感してもらえたらと思います。
かつて百万人が体験した満州引き揚げをひとりの
女性の目からえがいた脱出行。
藤原てい (著) 『流れる星は生きている』
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流れる星は生きている-中公文庫-藤原-てい
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!