月刊『致知』2016年12月号に掲載され、読者に
大きな衝撃を与えた川島隆太先生と齋藤孝先生
の対談「素読のすすめ」。
特に驚いたのは、川島隆太先生が、仙台市で
7万人の子どもたちの脳を調べて分かった
という衝撃のデータでした。
▼スマホやSNSの利用と学力との
関係が明らかになってきました。
そこで分かったのは、これらを使えば
使うほど学力は下がります。
▼家で全く勉強していない子供たち
のグループがあります。
スマホをいじらない子はある程度の点が取れる
のですが、その先、使い始めると睡眠時間は
一緒でも、そこから点が下がっていくんです。
要はスマホを使ったことによって、脳の中の
学習した記憶が消えたということです。
フェイスブックやLINEに代表されるSNSを
やっていると、脳に抑制が掛かることになり、
実際に測定すると、脳が眠った状態に
なっているというのです。
その逆に「素読」は脳の機能を高める、という
実証データを、川島先生は数多く取られています。
○素読を速くやることは脳の機能の低下を食い
止めるし、子供たちの場合は、発達期に
脳の器が大きくなるわけです。
○分かったことの一つはできるだけ速く
読むトレーニングの効果です。
速く読むことで頭の回転速度が上がります。
例えば、早口言葉のようなものを毎日やって
いると、脳がつくり替えられるという
ことが見えてきたんです。
○(認知症のお年寄りに)素読を続けると
劇的な変化が見られます。
認知症の進行が止まるだけではなく、
改善していくんです。
齋藤孝先生は、「このまま脳の器のできない
日本人が増え続けていくと、大変な国家的
損失になりかねません」と、読書離れと
スマホ中毒の悪影響について言及されています。
国民に警鐘を鳴らし、「素読で日本人の
脳を救え」と訴える本書。
このたび「致知ブックレット」と称して、
手渡しで勧めていただけるような小冊子
サイズにいたしました。
ぜひ多くの方の手に取っていただける
ことを願っています。
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素読で日本人の脳を救え
『致知ブックレット 素読のすすめ』
川島隆太・齋藤孝=共著
定価=本体600円+税/新書判
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「スマホやSNSを使えば使うほど学力は下がります。
それは睡眠時間や勉強時間とは関係ありません」川島隆太
「文章を素読するのは素朴なようでも、学習力をキープ
していく上では、とてもいい方法なのです」齋藤孝
(目次)
・素読と脳のメカニズム
・素読でコミュニケーション能力が高まる
・スマホ利用と学力低下の恐ろしい関係
・素読を早くやれば頭の回転が速くなる
・素読は認知症改善の劇薬
・詰め込み教育は是か非か
・日本語のリズムと言葉の美しさ
・学校における努力、家庭における努力
・素読は日本人の精神文化を育ててきた
※本書は月刊『致知』2016年12月号に 掲載
された対談記事をそのまま書籍化したものです。
※小冊子のようなコンパクトサイズです(全48頁)。
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!