家業の紳士服店を、
押しも押されぬ世界的衣料品企業に
育て上げたファーストリテイリング社長
の柳井正さん。
ユニクロやジーユー(GU)を擁する同社は
アパレル分野で世界第3位の企業へと躍進を
遂げています。「チャンス」をどう掴むか、
「リスク」とどう向き合うか……
稀代の経営者が様々なテーマについて切り込んだ
『致知』2001年の記事を特別にご紹介します。
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(柳井)
僕は日本が駄目になりつつあるもう一つの原因
は、老化だと思うんです。年を取ると、
どうしても安定志向になります。
人間ですから、仕方のないことなんですが、
企業にとって安定志向というのは一番危険な
ことだと思うんです。
若いと、これからどうやって生きていこうかと
いろいろ考えますよね。
仕事に関しても自分なりに工夫して、
過去の人とは違ったことをやろうと考えます。
マンネリになったら、もうお終いです。
みんな古い常識にとらわれ過ぎているんですね。
業界の常識的なことはあまり信じないほうがいい。
よく考えたら、カジュアルというのは、
昔でいえば作業着とかユニフォームだったんです
ね。何歳用の作業着とか、年配の人には向かない
ユニフォームというものがないように、
カジュアルなら人それぞれ自分なりの感覚で
着こなせばいいんじゃないかと思うんです。
だから、ユニクロはいつでも、どこでも、
だれでも着られるカジュアルを、
あらゆる世代の男女に向けて販売しているんです。
(本記事は『致知』2001年8月号
特集「一国は一人を以て興り、一人を以て亡ぶ」
より一部を抜粋したものです)
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!