欧米は「金融メルトダウン」後の経済構造を
画策し、新たな経済の足場固めを着々と図っ
ている。中東危機はどうなるのか ? 米中
蜜月時代の真意は ? マネー大洪水の
着地点は ?
私たち日本人は普段、自分たちのことを
「グルーバル社会から一番遠い存在」
と信じ込んでいる。
だが、果たして本当にそうなのであろうか。
私たちの国、日本は、「すでにそこにあっ
た」という意味で固有のものをベース
にしながらも、明らかにその後、次
々に渡来してくるものそのもの
を受け入れ、取り込み、封印
することで自ら豊饒な世界
を作り出してきた。
タックスヘイブンのマネーは、共産圏へ向かう。
マネーの洪水が、共産圏を破壊へと追い込む。
クルド人問題の本質が分かれば、
中東問題が見える。
世界史を動かす方向性は米欧が現に決めており、
しかもそれは現実に物事が動く遥か前に決めて
いることもよくあるのだ。
米欧社会は、次の5つの階層に分かれている。
1、根源的な階層(王族)
2、番頭(大統領やコングロマリットのCEO)
3、支配人(マネジャーたち)
4、労働者。
5、その他。
グローバルマクロ(国際的な資金循環)を
動かすためのビジネスモデルを作るのは、
最初の2つの、根源的な階層と番頭である。
グローバルマクロとそれによって突き動かさ
れる世界史の歩みは、決して偶発的なもの
ではない。むしろそれはあらかじめ計画
され、国境を越える形で実行される
戦略に基づくものである。
一般に「富裕層」ともなれば富を独り占めし、
自分だけがそれを増やしているように思われ
がちだ。だが真相はまったく違うのであっ
て、放っておくと滞留してしまうマネー
をわざと追いたてることで、グロー
バルマクロを廻し続けているのである。
欧米による経済運営の基本は、「バブルと
その崩壊」の繰り返しである。そのバブル
を発生させるためにはマネーをばら撒か
なければならない。
イラクにあるクルド人居住地域(南部クル
ディスタン)は、石油利権の巣窟であり、
しかも「アラブの春」からも漁夫の利
を得ているというわけだ。
富の東漸、すなわち我が国を中心とした東ア
ジアへ富が次々に集積していくのを何が何
でも食い止めること。これがロンドン
シティを筆頭とした、米欧が行って
いることの本質である。
実に奥深い、我が国固有の「構造」こそが、
富の東漸という歴史的な現象を貫く核心で
あることを、グローバルマクロを動かす
米欧のエスタブリシュメントたちは、
熟知しているはずだ。
なぜなら、彼らはGHQという名でやって
きたアメリカを使って、我が国の隅から
隅まで、すべてを調べ尽くしたからである。
原田武夫 (著)『それでも日本バブル
は終わらない』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!