一世を風靡したテレビ番組「料理の鉄人」で、
「中華の鉄人」と謳われた陳建一さん。
負けず嫌いな面を思わせるあるエピソードに
注目です。
───────「今日の注目の人」───
☆ 親父には負けたくない ☆
陳 建一(四川飯店オーナーシェフ)
×
中嶋 貞治(新宿割烹 中嶋店主)
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【陳】
それと調理場に立つ度に僕が思っていたのは、
「よし、きょうは頑張るよ」ってこと。
ただ、そんな気持ちは周りの人間には
見せないよ。
いちいちそんなことを声に出していたら、
みんな驚いちゃう。
でも、その気持ちはずっと持って
やってきた。
いつでも絶対においしいものを
つくるぞって。
【中嶋】
陳さんには、正しいことを繰り返すことが
できる強さがあるよね。
【陳】
僕にはそれしかないもの。
【中嶋】
自分が一番正しいと思うスタイルに早い
うちに気づけて、しかもそれを繰り返す
ことができる人が一流になる人だと
僕は思う。
陳さんは正しいと思う方向に向かって
努力を積み重ねてきたからこそ、いま
の陳さんがあるんじゃないかな。
【陳】
それでも、昔は親父と比べられるのが
悔しくってね。
ある時、常連のお客さんが親父のこと
ばっかり褒めるものだから、一回だけ
「うちの父がつくりました」と
言って自分がつくった料理を
出したことがあるんですよ。
そうしたら、「やっぱりさすが陳建民だ」
って言いながら食べてましたよ
そのお客さん(笑)。
【中嶋】
そのくらい料理の味っていうのは
主観の世界だから。
【陳】
それである日…
※繁盛店の二代目という全く同じ境遇に
あるお二人。
息の合った対談の続きは
本誌でお楽しみください。
『致知』2017年4月号
特集「繁栄の法則」P50
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!