近年、ビジネス教養のひとつとして脚光を浴びて
いる会計学だが、これを勉強しようと思うと、
その退屈さに音をあげたくなる。
けれども、その「歴史」を追ってみると、ひょっと
しておもしろく会計を学べるかもしれない。
「複式簿記」「期間計算」「発生主義」など会計学の
重要概念誕生の経緯から、「会計士」がどんな仕事を
こなし、どんな社会的地位を占めてきたのかまでを
辿り、会計だけでなく、株式会社や資本主義社会
の問題を考え直すにも格好のテキスト。
会計の勉強がイヤになった人もぜひどうぞ♠
ひと言でいってしまえば、会計は「説明」である。
結論から先にいえば、会計の目的は、委託・受託
の関係を納得させること、すなわち、資本と経営
との分離という状態を納得させること、である。
簿記は「記録」である。
ここでひとつ留意すべきは簿記と会計との関係だ。
すなわち、簿記というものは会計のために、行われる
ようになったわけではない、ということである。
簿記のそもそもの目的は「財産の管理」である。
すなわち、財産を管理するためにそれに関して
記録する、ということである。
会計は、「あなたの財産は私がちゃんと管理して
ますよ」といったような説明である。
簡単にいってしまえば、今日、公認会計士は
4種類の仕事を手がけている。
監査という仕事、会計に関する仕事、税金に関する
仕事、経営コンサルティングという仕事、である。
そして、ちなみにこれらのうち、監査だけは
法律によって、公認会計士(ないし監査法人)で
なければできない仕事、とされている。
会計プロフェッショナルはスコットランドに生まれた。
いわゆるイギリスの北部のスコットランド、ここが
会計プロフェッショナルの祖国である。
商人は複式簿記によってどれほど多くの利益を得ている
ことだろうか。
あれこそは人類の最高の発明のひとつだ。
(ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ)
友岡賛 『会計と会計士の歴史』
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。 感謝!