相当な覚悟を持つと本当の意味での知恵.ひらめきが生まれる 第1,355号

 最初に山本五十六という人物に踏み込んで

考えてみようと思ったのは三井物産で働

いていた1990年代。ニューヨークや

ワシントンに駐在して情報探題

のような役割をやっていた頃だ。

 明治時代、秋山真之が海軍の駐在武官だった

とき通い詰めて、古今東西の海軍戦略の

本を読み漁っていたのが、ワシン

トンの海軍文庫のビル。

 秋山は凄い言葉を残している。「自分が一日

怠れば、日本が一日遅れる」この秋山の

方法論を、海軍のDNAとして引き

継いだのが山本五十六だ。

 山本もワシントンで駐在武官をやっていた

時代があり、そのときに若い連中に「三度

の飯を食おうと思うな。飯を一度減らし

てもアメリカ中を見て回れ」と、言

っている。つまり、フィールドワークしろと。

 物見遊山でアメリカ中をバタバタと見て回った

のではなく、彼の頭の中には問題意識が明確

にあった。それが航空機と石油だ。この

2つのキーワードの下でアメリカを

歩き回り、自動車産業の中心地

だったデトロイトや、テキ

サスの油田地帯を訪れている。

 真珠湾攻撃という国運を賭けたプロジェクト

は、山本のすさまじいまでのフィールド

ワークと文献研究から導き出された

結論だった。ある日突然ひら

めいたというものではない。

 山本は職業軍人として最大限の努力をし、

ひらめきを実行に移して激しく燃焼し

ながら歴史と向かい合っていた。

 お手軽にインターネットで検索して、傾向

と対策だけで勉強したのでは本当の意味

での知恵、ひらめきは生まれてこない。

 計り知れないほどの重いものを

山本も秋山も背負っていた。

 山本の構想力とは、孤独と暗闇の中で必死に

文献を読み漁り、徹底的にフィールドワー

クをやった果てにしか起こらない

スパークのようなものだ。

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 今回も最後までお読みくださり、

       ありがとうございました。感謝!

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