祈りには人と人とを結びつけお互いの絆を深める働きがある 第 2,676 号

祈りと聞いて、
どこか観念的なイメージを抱く方も
多いのではないでしょうか。

文学博士で、シスターの鈴木秀子先生は
長年、多くの人の苦しみや悩みに耳を傾け、
その人たちのために祈る体験を通して、
祈りはとても大きな力があることを
実感されます。

『致知』最新号から、
祈りの持つ力についてお話しされた部分を
紹介します。

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(鈴木)
戦時中、我が子を戦地に送った母親は
朝まだ暗いうちに近くの神社に行って
お百度参りをしていました。

お百度参りとは、鳥居から本殿までを往復
しながら百回詣でて無事を祈願するもので、
その祈りが遠く離れた異国にいる我が子に
伝わり、母親の祈りを感じて元気が湧き
戦地で生き抜いたという証言を
いくつも耳にしています。

また、これは私の友人の娘さんご夫婦の実体験
ですが、インドネシアのスマトラ島に
新婚旅行に出かけていた時、
海辺で大津波に遭遇し
2人とも流されてしまいました。

娘さんはテントから放り出されて
溺れそうになっていたところを
崖の上の人が投げた網によって救われ、
一方のご主人は海に投げ出されたものの、
岩礁に辿り着いて一命を取り留めました。

優れた運動神経の持ち主だったご主人は、
全力で泳ぎ切ろうという思いを抑え、
あえて流れに身を任せることで
体力を消耗することなく
運よく岩礁に辿り着いたそうです。

津波の当日、
私はたまたまタイに滞在していました。
2人が新婚旅行に行っていたことを
知っていましたから
津波のニュースを聞いて驚き、
手を尽くして何とか連絡を取って
無事を確認しました。

そして、その日のうちに2人に対して、
体験談を募っていたラジオ番組で
この奇跡的な出来事を
話してみてはどうかと勧めました。

番組の中で、
娘さんは助かったと分かった時の気持ちを
「いつも母親が仏壇の前で祈っていて、いまも
きっと祈ってくれていると確信しました」
ご主人は「祖母が毎日祈っていることを思った
時、自分たちは助けられると思いました」
とそれぞれ伝えました。

祈りには人と人とを結びつけ、
お互いの絆を深める働きがあります。
と同時にいざという場合に
命をも救う働きがあることを、
この奇跡の実話は
教えてくれているのではないでしょうか。

★鈴木先生の「人生を照らす言葉」は
古今の文学作品などを通して
深い人生の知恵を学ぶことのできる連載です。

最新号ではヘルマン・ホイヴェルスの
「最上のわざ」という詩を紐解きながら、
祈る習慣が人生でいかに素晴らしいことかを
伝えられています。

★鈴木先生の連載は
致知電子版でも毎号お読みになれます

 
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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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