OL、主婦、車のセールスマン、会社社長を経て
市長となった著者が、仕事をする女性のため
に、伝えたいこととは。当たり前のことを
丁寧に取り組んできた著者が、これまで
実践してきた仕事術をエピソードを交
えて語る。
いくら能力があっても、自己主張ばかりする
人や、優しさや思いやりのない人は、敬遠さ
れてしまう。男女を問わず「仕事のできる
人」とは、周りに好かれて、ファンにな
ってもらえる人のことではないか。
信頼関係はすぐに築けない。それまでに道のり
はあるが、きっかけは大切にしたい。こちらか
ら話しかける、笑顔で挨拶する、ほめる…簡
単なことなのに、実行するのはなかなか難
しいもの。でもこれが相手も自分も気持
ちのよいものが積み重なったとしたら
―何があってもただ一生懸命やって
いれば、ちゃんと見ていてくれる
人はいるもの。そして、あると
き、突然道が開けることもあるのです
高校を卒業して社会人となり、横浜市長になる
までの45年間、私はずっとビジネスの
世界で生きてきました。
31歳で自動車のセールスの世界に飛び込んだ
とき、これで男性と肩を並べて働け
るんだと張り切った。
1日100件を目標にピンポンと知らないお宅
を訪ねる飛び込み営業の毎日も、働く喜び
ばかりが先行して、そう辛いと感じる
ことはなかった。
もしかすると私の持ち味は、女性特有の、
人懐っこさや愛想の良さ、共感力なの
かもしれない。そう気づいた頃に、
車がどんどん売れ始めた。
人と、とことん付き合えば、仕事がうまくいく。
そのとき感じた予感は、その後、確信
へと変わっていった。
「仕事で成功するための基本を教えてくだ
さい」そう聞かれたら、私の答えはひとつ。
人と出会って、信頼関係を深めること。
これに尽きる。
たったひと声が、心を温める。
車は、高い買い物である。まず人と人との
信頼関係をつくることが大切。
目の前の人は買ってくれなくても、その後ろ
にはたくさんの人がいる。目の前の人に一生
懸命誠意を尽くせば、チャンスは広がるのだ。
井戸端会議が起爆剤になることもある。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!