フードコーディネーターの草分け的
存在の住川啓子さん。
これまでに手掛けた食事シーンは
実に450本以上とか。
そんな住川さんの仕事にかける情熱は
並々ならぬものがあります。
───────「今日の注目の人」───
住川 啓子(フードコーディネーター)
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おかげさまでクラスもすぐいっぱいに
なりましたけど、もっと学校の知名度
を上げなければと考えて、ドラマの
仕事を受けるようになったんです。
学校の収入がありますから、最初の10年
くらいは無償で承って、その代わり学校
の名前をテロップで出していただく
ようにしました。
それがだんだんプロデューサーの方たちに認めて
いただけるようになって、どんどんお声掛け
いただくようになったんです。
ただそうなると、忙しくてだんだん寝る
暇もなくなってしまうんですね。
私はスタッフにいつも「時間はお金よ」
って言うんですけど、それは本当
に私自身の実感なんです。
特にドラマの撮影って、いいもの
に仕上げるために皆が燃えると、
朝までかかってしまうし。
──それは随分過酷ですね。
最初の頃はすごく辛くて、なんで
こんなに時間がないのって悲しく
なったこともありました。
でも、なぜ自分がこれをやっているん
だろうと突き詰めていくと、人の喜ぶ
顔を見られるからなんですね。
役者さんやクライアントが「おいしいね」
「いいものに仕上げてくれたね」って
喜んでくださると、それまでの
苦労は全部吹き飛んじゃうんですよね。
昔は役者さんって、お芝居で出される料理は
ほとんど口にしなかったんですが、「住川
さんがつくった料理なら食べるわ」って
ファンになってくださる方が増えて
きて、いまでは「料理をつくって
ほしい」ってご自宅に招かれることもあるんです。
現場の皆さんには、私が料理をつくって出す
ところしか分かりませんけど、いいものを
つくるにはいい材料が必要ですから、
トマト一つ買うのにもお店を何軒
も探し歩くし、撮影が終わった
ら片づけもあるし、トータル
で見るとすごい労力を費やすわけですよ。
そうやって……
※いつも200%の仕事をしよう。
そう語る住川さんの歩みの
続きは本誌でどうぞ!
『致知』2017年5月号
連載「第一線で活躍する女性」P76
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!