突き詰めていくと.人の喜ぶ顔を見られるからなんです 第 652 号

 フードコーディネーターの草分け的

存在の住川啓子さん。

 これまでに手掛けた食事シーンは

実に450本以上とか。

そんな住川さんの仕事にかける情熱

並々ならぬものがあります。

───────「今日の注目の人」───

住川 啓子(フードコーディネーター)

───────────────────

 おかげさまでクラスもすぐいっぱいに

なりましたけど、もっと学校の知名度

を上げなければと考えて、ドラマの

仕事を受けるようになったんです。

 学校の収入がありますから、最初の10年

くらいは無償で承って、その代わり学校

の名前をテロップで出していただく

ようにしました。

 それがだんだんプロデューサーの方たちに認めて

いただけるようになって、どんどんお声掛け

いただくようになったんです。

 ただそうなると、忙しくてだんだん寝る

暇もなくなってしまうんですね。

 私はスタッフにいつも「時間はお金よ」

って言うんですけど、それは本当

に私自身の実感なんです。

 特にドラマの撮影って、いいもの

に仕上げるために皆が燃えると、

朝までかかってしまうし。

──それは随分過酷ですね。

 最初の頃はすごく辛くて、なんで

こんなに時間がないのって悲しく

なったこともありました。

 でも、なぜ自分がこれをやっているん

だろうと突き詰めていくと、人の喜ぶ

顔を見られるからなんですね。

 役者さんやクライアントが「おいしいね」

「いいものに仕上げてくれたね」って

喜んでくださると、それまでの

苦労は全部吹き飛んじゃうんですよね。

 昔は役者さんって、お芝居で出される料理は

ほとんど口にしなかったんですが、「住川

さんがつくった料理なら食べるわ」って

ファンになってくださる方が増えて

きて、いまでは「料理をつくって

ほしい」ってご自宅に招かれることもあるんです。

 現場の皆さんには、私が料理をつくって出す

ところしか分かりませんけど、いいものを

つくるにはいい材料が必要ですから、

トマト一つ買うのにもお店を何軒

も探し歩くし、撮影が終わった

ら片づけもあるし、トータル

で見るとすごい労力を費やすわけですよ。

そうやって……

いつも200%の仕事をしよう。

 そう語る住川さんの歩みの

続きは本誌でどうぞ!

 『致知』2017年5月号

       連載「第一線で活躍する女性」P76

今回も最後までお読みくださり、ありがとう

             ございました。感謝!

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