経営力を支える「正確さ」「迅速さ」「誠実さ」を大事にする 第 1,892 号

 会社の「お値打ち」って、どうやって決まる

の ? なぜ、あの会社は長く続いているのか ?

決算書からは分からない本当の「企業価値」

って何 ? なぜ、資本金は会社の「金庫」

に無いのか ? 伝説の「プロ会計マン」

が「会計の作法とコツ」を完全伝授。

 「純資産」は経営と会計の王様である。

 純資産は経営の要。

 私の長い会計体験の中で、心から感じる

のは、「バランス・シートの純資産を

正確に、迅速に、誠実に増やして

いくのが本当の経営である」ということ。

 純資産は3つの決算書の要。

 純資産は企業価値の要。

 みんなで純資産を大事にする経営を。

 純資産の99%が株主資本。

 純資産は芸術のごとく爆発する。

 純資産は「利益の累積」。純資産とは、

ひと言でいえば「元手」。もう少し

いえば「元手」と「元手を使っ

て稼いだ利益の累積」である。

 純資産の親玉は利益の累積で

ある「利益剰余金」である。

 バランスシートと損益計算書は

純資産でつながっている。

 経営の99%は「決算書」

を大事にすること。

 M&Aは、純資産の売買である。

企業価値は株主同士が決める。

 買収のときに、果たして本当に資産がある

のか、果たして負債はこんなに少なくて

いいのかを調べることを、デュー・

ディリジェンス(詳細調査)という。

 デュー・ディリジェンスは大事だが、もっと

大事なものがある。その会社の持っている

技術や、経営者の資質、従業員のマジメさ。

 「人」が純資産の価値を高める。

 「知の資産」は決算書に出てこない。

 知の資産とは「経営力」。

 インテグリティ(誠実さ)という崇高な「知」

と。信用できる、尊敬できる相手に思わせる

ものは、最終的に徹底した真面目さである。

 誠実さが信用と安心を生む。私がまだ課長だっ

た頃、あるアメリカの買収最中の会社から、親

睦会のパーティーに誘われたことがあった。

 私は英語が苦手で気が進まなかったのです

が、ただ挨拶をしてバーベキューを食べて

帰ってきただけだった。買収後、先方

は次のように言った。

 「一見まじめ風の日本人があらわれ

てバーベキューを食べていっただけ

で、われわれは安心しました」

 社交辞令かもしれませんが、ベースに

あるのはそうした会社の風土である。

 経営力を支える「正確さ」「迅速さ」

「誠実さ」を大事にする。

 金児 昭『できる社長の会計力:

      経営・会計の王様「純資産」』

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 今回も最後までお読みくださり、

   ありがとうございました。感謝!

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