国際金融、マネーロンダリング、麻薬
ビジネス、果ては人身売買までーー海
を渡った猫組長が見た世界では、想
像を絶する額の札束が飛び交い、
富豪たちは贅の限りを尽くし、
ワールドクラスの詐欺師
たちは幾重の策を練る。
およそ新聞やテレビでは報じられない
この世界の真実が本書には赤裸々に
収められており、その残酷さ、
生々しさ、滑稽さはあな
たの想像をはるかに超えるはずだ。
ネコノミクス宣言という題名は、わたし
の好きな猫とエコノミクス(経済学)を
合わせた造語である。
現代文明の礎は経済であり、国家の平和も
国民の幸福も経済によってもたらされる。
経済が原因で戦争は起こり
経済によって人は死ぬ。
これが現実である。
200年ほどの歴史を持つ資本主義は、恐
慌と失業、格差拡大という弊害が指
摘されるシステムである。
だが、その弊害以上に文明の発展と
人々に寄与してきたことに間違いない。
私は長い間、資本主義社会における自然
現象である「神の見えざる手」を世界
中で探し求めてきた。
最初は必要に迫られ、経済活動
の一環として海外を目指した。
ある時は、石油を求めて中東を彷徨い、
またある時はアフガニスタンで身柄
を拘束され、イエメンでは銃撃
を受け負傷した。
ロンドンではマネーロンダリングとテロ
ファンディングの容疑をかけられ、
CIAの追及を受けた。
それは正しく「神の見えざる手」
に肉薄した結果でもあった。
現実に石油取引をしてみると、アメリカと
ドルの強さをあらためて思い知らされた。
米国は軍事力によって
石油を支配している。
戦略物資である石油をルール無視で
扱おうものなら、躊躇なく実力
を行使するのだ。
石油はドルによって取引される。
言い換えれば、ドルがあれば戦略物資
である石油を買うことができるのだ。
これがアメリカの強さであり、
ドルの強さなのだ。
世界を旅して実感したのは、日本人
は教養とモラルが高く、日本と
いう国が素晴らしい国家で
あるということだった。
私は日本と日本人の実力を海外から
日本を見ることで再確認できた。
ネコノミクス宣言は、教科書に
載ることのない経済の話である。
世界中のあらゆる経済現象の裏側にある
物語、いわば経済の裏面史である。
正論だけで経済を解説しても、
真理の追究はできない。
物事には表と裏があるように、経済
もまた、表社会と裏社会が表裏一体
となり構成されているのだ。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝