2024/02/09 (金) 13:19
人物のつながりが一目でわかる家系図35点。
イギリス、フランス、ドイツ、オーストリア、
ロシアなどの各国史と欧州史全体の流れが
よくわかる。
歴史上の人物がリアルに感じられる!家系図
から欧州史の新視点を発見できる。女王が多
いイギリス、男系親族一択だったフランス、
実力主義のドイツなど、家系図からお国
柄も見えてくる!
王朝交代のやり方にも民族ごとに特性が
あらわれる。
フランスは「男系親族一択」だったがために、
1,000年にわたって一度も王朝交代を起こさ
なかった。
イギリスは「女系も認める」がゆえに、十数回
もの王朝交代を起こした。
イギリスのリチャード3世はランカスター家の
者を皆殺しにしてその玉座を奪った。しかし、
「血塗られた玉座」に座る者には「血塗ら
れた人生」と「血塗られた末路」が
待ち受けているものだ。
政治において、「肩書と権力が乖離」することは、
混乱の温床なり。
専門知識が必要なことに素人が首を突っ込むと、
ロクな結果を生まない。
政治などはその典型で、とても素人などに扱え
るような代物でない。素人集団がフランス革命
を引っ掻き回したことで、あっという間に、
欧州外交を破壊した。
そして全欧州を巻き込む戦争を引き起こし、
経済を破綻させ、社会を混乱させた。
「生きていればこそ、浮かぶ瀬もあれ」ときに
は身ではなくプライドを捨てて、退くことも
大切。ハインリッヒ4世は、屈辱に耐えて、
復活した。
「なまじ学のある馬鹿ほど恐ろしいものはない」
これは日露戦争直前に、伊藤博文が「東大七博士」
に対して述べた言葉なり。
なまじ学があると、「自分の頭の中で造り上げた
理想」に囚われて、目の前の現実を無視して、
突っ走りがち。
ピンチとチャンスは、表裏一体なり。
ハプスブルク家第10代のレオポルド1世は、
オスマンによる侵攻を「キリスト教世界の
危機」と位置づけ、喧伝し、これまで
いがみ合ってきた、領邦、諸国を
まとめ上げた。「諸侯の盟主」
になることに成功した。
ドイツのビスマルクのように、若いころ周りから、
ひんしゅくを買うほど、ハメを外した人物という
のは、往々にして社会の枠にはまらない「大器」
であり、そうした人物が「何人も成し遂げら
れない偉業」を達成するものだ。
強い敵との戦いに勝つコツは、「敵の土俵」で
戦わぬこと。ナポレオン軍も、ゲリラ戦には
てんで弱いことを示した。
ひとつでも前例が生まれれば、
それはほどなく慣習になる。
理屈と感情、義理と人情を秤にかけりゃ、
感情と人情がまさってしまうもの。
王家の断絶を避けるため、あらかじめ分家を
用意しておくという措置はよく取られる。
有名どころでは、徳川幕府。家康の
息子、秀忠の系統を本家として、
弟たちに分家をつくらせた。
世界史は、人の心や感情、意志、努力を原動力
として動いている。これは人生にも当てはまる。
苦境にあろうが苦難に逢着しようが、
自らの情熱、強い意志と努力こそが
人生を切り拓く原動力となる。
神野 正史 (著)『家系図で読み解く世界史』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!