艦の安全を保ち.仲間や自分の身を守るための生活技術 第 765 号

 英国王立海軍兵学校「ダートマス」流の

ジェントルマンシップと武士道を融合し、

米国海軍兵学校「アナポリス」流の

卓越したリーダーシップを和の

 精神のなかに取り入れた「究極の人間教育」!

海軍兵学校「最後の生徒」として、徳川家の

サムライの伝統を身につけた著者だから

こそ見えた「人間教育の要諦」を本邦初公開。

 海軍の「5分前の待機」は、単なる精神教育

ではなく、艦の安全を保ち、仲間や自分の

身を守るための生活技術だ。

 「海軍きってのエリート」秋山真之の勉強法。

 秋山は非常な読書家で、同級生と遊んで

いても退屈すると、ポケットから本を

取り出して読みふける。

 読んでいて大事だと思うページは

破り、洗濯袋に放り込んでおく。

 そして暇をみては重要なものだけをより

わけ、スクラップに貼り付けた。

 海軍大学校で秋山の教えを受けた山梨勝之進

は、のちに秋山を評して、「まあ普通の人

ではない。のべつに頭が回転している」

と語り、その講義を、「飛びつきたく

なるように魅惑的で、筋が通って

いて、胸のすくような」もの

であったと述懐している。

 頭脳明晰、博覧強記と、誰もが認めた秋山

真之は、たしかに一種の天才だった。

 しかも、この天才は猛烈な勉強家だった

 江田島でしみついた習慣。

 しっかりとした組織を築くためには、その

組織を構成する一人ひとりの人間を

つくらなければならない。

 それには、まず躾をよくすること

 躾の要諦は、規律の精神だ

 自分の身の回りのこともできない人間

に、部下の指導や指揮などできる

わけない、といわれる。

 江田島でも、「自分のことは自分

でやれ」が徹底していた。

 江田島のトイレの清潔さは、かつてここを

見学した乃木将軍が、「海軍兵学校の教育

は、ここにあり」と絶賛したほど。

 それだけに、掃除のやり方や用のたし方

にも、さまざまな決まりごとがあった。

 勉強机のなかの整理など、やって

当然のことだった。

 整理整頓については、多くの海軍軍人

が言及している。

 政治経験のなかった鈴木貫太郎首相(海軍大将)

が、日本を終戦に導くことができたのは、東郷、

米内、岡田ら優秀なブレーンの存在もさる

ことながら、鈴木自身の泰然とした

性格によるところが大きかった。

 徳川宗英

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今回も最後までお読みくださり、ありがとう

            ございました。感謝!

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