英国政府は場当たり的にひそかに情報を集めていた 第1,075号

 全機密文書の閲覧が許され実現した、

設立100年、初の正史。

 いま明かされる有名無名の

スパイたちの栄光と挫折。

 本書は、イギリス秘密情報部(SIS)

の歴史において画期的なものだ。

 前長官ジョン・スカーレットの主導で、

SISは設立100周年記念に先駆けて、

自らの創設から40年間の歴史

に関する、信頼に足る独自

の歴史書の執筆を依頼することを決めた。

 その目的は、広い層に読まれながらも

国家安全保障を傷つけることなく、

SISの起源や、過酷な歴史に

おいてそれが果たした

役割を説明すること

によって、SISに関する一般の

理解を深めることにある。

 なぜ1909年から1949年に

焦点を当てるのか。

 第一に、SISの最初の40年間は、イギ

リス連合王国の存亡に関わる時期

に当たっているからだ。

 第二に、1949年は、われわれの専門的

な仕事が、冷戦に関わる目標と手法に

移行する分岐点といえる年だからだ。

 第三に、これがもっとも重要なのだが、

1949年以降の歴史の詳細は、まだ

公にするには危険するぎるからである。

 一般にM16として知られるイギリス秘密

情報部(SIS)は、世界で継続的に存続

している最古の対外情報収集組織である。

 1909年に新しい秘密活動局の外国部と

して設立され、始まりは地味だった。

 40年を経て、冷戦初期には、近代的で

専門的だと認められる基礎の上に

確立された、英国の価値ある

常設機関にまで成長した。

 この時期の大半、SISはイギリスの通信

情報に関する作戦行動の監督にもあたっ

たが、本来は人的情報機関である。

 SISは、情報活動がまったくなかった

ところに現れたわけではない。

 何世紀もあいだ、英国政府は場当たり

的にひそかに情報を集めていた。

 17世紀、国が特別な脅威を受けた際、歴

代の国務大臣がスパイの情報網を作った。

 外務省は1782年の設立以来、毎年国会

で承認される秘密活動費、あるいは

機密費とされる財源を使い、さま

ざまな秘密の手段を用いて、

敵に関する情報や警告を集めた。

 秘密情報部は、80年以上にわたって

イギリス政府に公に認められること

がなく、1994年の情報部条例

で初めて正式に法的基盤を与えられた。

 歴史的なイギリスの秘密主義や情報活動

に関する公的な沈黙を考えると、どの

ようなものであれ一般的に入手で

きる歴史書の執筆が、しかも

独立した職業的歴史家に

依頼されたのは驚くべきことだ。

 総じて人的情報活動の物語は一般に、残

忍で熟練したスパイやマタハリのような

美女が、途方もない、戦争の勝敗に

関わるような情報をみごとに獲

得するといったものではない。

 むしろ危険に満ちた状況で大きな絵を

完成させるために、何千人もの男女

によって集められた、必要とされ

る小さな情報のかけらによる

点描画のようなものだ。

キース・ジェフリー『M16秘録:英国

    秘密情報部1909-1949、上巻』

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今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝

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