海外では茶道=日本と考えられています。
千利休、わび・さび、表千家・裏千家
など茶道にまつわる言葉をあなた
は説明できますか?
茶道は総合伝統文化であり、学ぶことで、華道・
禅などもわかるようになります。一つ知れば、
いくつもの知識が身につく茶道を本書では
わかりやすく解説。茶道500年の歴史を
習得しましょう。
会社が終わり、週に一度のお茶のお稽古。
頭の中は慌ただしい日常やパソコンの
情報の波でザワザワ、グルグルと
回り、心はカラカラに渇ききっている。
真っ白い靴下に履き替えて、お茶室に一歩
入ると、お香のよい香りが漂っていて、お
釜のシューッという音だけが聞こえてくる。
その音に耳を澄ませているうちに、自分の心
のリズムが少しずつ切り替わっていく。
お釜の前に座り、一椀のお抹茶を点てること
だけに集中すると、頭の中が空っぽになり、
慌ただしい日常とは全く違う時間が流れていく。
畳に座り、お抹茶を点て、
一椀のお茶をいただく。
ただそれだけのことですが、渇いていた
心が潤い、満たされていきます。
社会人となり、外資系企業に入った際、外国人
から「日本の文化について」説明を求められた
際に何も答えられずに、恥をかき、せっかく
のチャンスを逃した人をみて、寂しい気持
ちになり、茶道を中心とした日本の伝統
文化の素晴らしさを伝えたいと思う
ようになりました。
海外の人々が茶道に強い魅力を感じるのは、
茶道の文化的な面や美意識は勿論のこと、
礼儀や思いやりを重んじるふるまい
など、精神面の美しさにも強く
憧れるからのようです。
ビジネスパーソンとして求められているのは、
ただ仕事ができるだけではなく、人間的な幅
や厚みを身につけ、豊かな心を持った教養
ある人です。
そのような時代に、日本の伝統文化や精神に
ついて説明できることが益々重要に
なっています。
茶道は書道、華道、香道、着物、建築、
和食など、日本の美意識が全て入った
総合伝統文化といわれています。
教養として茶道を学ぶことは、幅広い日本の
伝統文化を学ぶことにもなります。
竹田 理絵 (著)『教養としての茶道』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!