トランプ米大統領と習近平中国国家主席―覇王
を目指してついに経済戦争が開戦した。崩壊
するグローバリズムと、組み替えられる
インターナショナル体制の中、平成
後の日本が迎える新時代の正体が明らかになる!
世界は「グローバリズム」から「インター
ナショナリズム」への劇的変容を余儀な
くされている。イギリスのEU離脱に
端を発するヨーロッパの分裂と
ドイツの孤立、米朝の間で
結ばれた「安全保障密約」、
中東再編、中国の覇権政策「一帯
一路」に翻弄される東南アジア諸国
国際舞台での政治とは、国益
の追求に他ならない。
社会の裏と表の両方を住処としてファ
イナンスを行ってきた私にあるのは、
「利益」の追求だけである。
高い石油を買わされる。石油を扱ってきた
経験からいうと、現在の日本の置かれて
いるエネルギー生産状況は非常に危険だ。
原子力発電という火力に代替するエネルギー源
があって、初めてLNG、石炭、石油などの
燃料値下げ交渉ができるわけだ。そのカー
ドを失った状態でエネルギーのゲーム
をやっているのはジョーカーなし
でブラックジャックをやっているようなものだ。
北に群がる地下経済利権者たち。
北朝鮮とビジネスをする場合、表の人脈を
使えば、たとえば銀行からの資金調達や、
社内での稟議、株主に対するコンプ
ライアンスなど多くの障壁がある。
裏の人脈はこうしたことを無視して速度を
重視する。とにかく早く着手しないと利
権に与することができないというこ
とで、裏の社会での対北朝鮮
交流が急展開している。
ロンドンの「シティ」の仕組みを世界中
に作ったのが英国系のオフショアだ。
ガーンジー島、マン島などの王室属領、ケイマン
やジブラルタルなどの海外領土、シンガポール、
キプロス、バヌアツのようなイギリス連邦加
盟国、香港などの旧植民地。イギリスは、
タックスヘイブンの重層的なグロー
バルネットワークを作った。
芸術や文化、あるいはファッションの国
というクリーンなイメージが先行する
フランスには影の部分がある。たと
えばフランスは、長くヨーロッ
パの麻薬密輸の拠点の役割
を果たしてきた。
この麻薬ルートは、「フレンチコネクション」
や「ユニオンコルス」と呼ばれ、その供給先
は太平洋を越えてアメリカにも及んでいた。
表側のきれいな顔ばかり強調されるが、
フランスというのは考えているより
悪の利権が交錯するところ。司令
塔のような役割をしている印象だ。
米中戦争を見ればわかるように、「政」と
「経」は表裏一体で連動している。ゆえに
戦争の最大の原因は憎悪ではなく
富の略奪活動である。
経済やビジネスはパワーゲームであり常に
力がある者が勝ち、力のあるものに付いた
側しか恩恵を受けることができない。
無邪気に傍若無人に振る舞っているように見え
るアメリカ大統領のトランプ氏であるが、ト
ランプこそ究極のビジネスマンなのだ。
その一挙手一投足の背後には世界最高のブレ
インたちが考え抜いた戦略と、アメリカドル
の力を用いた駆け引き、そしてアメリカ
軍という絶対的武力が存在する。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!