京セラ、日本電産、ローム、村田製作所、
オムロン、堀場製作所――。なぜこれら
の京都企業はユニークな発想で経営を
推し進めているのか?
本書は、小企業を世界に冠たる大企業に育てた
カリスマ経営者である稲盛和夫、永守重信を
比較し、両者の強み、共通点、限界を明
らかにするかつてない比較経営者論。
京都を拠点に、グローバルに活躍する2人の
経営者の経営モデルを検証する。
稲盛は、京セラとKDDIを創業し、JALを
再生させた。3社とも、稲盛経営の本質である、
次の2つが組み込まれている。
1、フィロソフィ。
素直な心、感謝の気持ち、利他の心など、
こころを起点としたフィロソフィを掲げる。
2、アメーバ経営。
企業を6.7人の小集団・アメーバにわけ、
アメーバごとに時間当たり採算の最大化を図る。
永守は、自らの人生哲学と経営哲学を3大
精神として掲げている。
1、情熱、熱意、執念。
2、知的ハードワーキング。
3、すぐやる、必ずやる、出来るまでやる。
永守は、平易な生活の知恵をメタファーとして
使い、経営を説く。彼の「3大経営手法」
は以下の通り。
1、家計簿経営。
収入に見合った出費をする。
2、千切り経営。
問題を小さく切り刻んで対処する。
3、井戸掘り経営。
貪欲に新しいことに挑戦する。
稲盛と永守は、抜群の言語化力を、独自の
経営哲学と経営手法に結実させている。
どんなに難しい問題も、細かく要素分解
すれば解決しやすくなる。これが
千切り経営なり。
本田宗一郎は、「やってみもせんで」という
名言を発した。つべこべ御託を並べる前に、
すぐやってみること、というものだ。
永守はそれに加えて、「出来る
までやり続ける」とした。
名和 高司 (著)『稲盛と永守』
の詳細及び書籍購入はこちら ⇑
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!