速音読を継続することで時間が短くなり.成長が実感できる 第 776 号

 音読を学校教育に取り入れ、子供たちの学力

向上や学級づくりにも大きな効果を上げて

いる小学校教諭・山田将由さん。

 日々実践されている「速音読」

の手応えとは──

────────[今日の注目の人]───

集中力を身につける簡単な方法

山田 将由(神奈川県公立小学校教諭)

───────────────────

 私はもともと、『致知』でもお馴染みの齋藤孝

先生のファンで、先生の本を通じて音読

の素晴らしさを知りました。

 教員採用試験を受ける時も、先生の本に抜粋

してあった『走れメロス』『学問のすすめ』

『草枕』を音読してから勉強に取りかか

っていたんですが、短時間でかなり

集中力が増すのを実感していました。

 それから、東北大学の川島隆太先生が、

音読は脳を活性化させることを科学的

に実証されたこともあって、音読の

効果には確信を持っていたんです。

 ですから、私は教職に就いて今日まで11年、

「声づくりによる学級づくり」をテーマに

子供たちの指導に取り組んできたんです。

(中略)

 そのために私はこれまで、音読用の教材を自分

でつくるなど、試行錯誤を繰り返しながら実践

してきましたが、今年になって齋藤孝先生の

『楽しみながら1分で脳を鍛える速音読』

が発刊されたのを読んで、この速音読を

実践すれば、子供たちもさらに意欲を

持って音読に取り組んでくれるに違

いないと感じまして、早速日々の

音読指導に取り入れているんです。

──速音読の手応えはいかがですか。

 速音読は、指定された範囲をできるだけ速く

読む音読法ですが、速く読もうとする中で、

素早く言葉のまとまりを掴むことができ

るようになり、また読む範囲の少し

先を見る力もつきます。

 速く読めるようになると、普通の速さで読む時に

余裕を持って音読できるようになりますし、脳科

学的にも速音読は前頭前野を活性化させる度合

いが高いそうで、短い時間で集中力や学習

意欲を引き出せるのを感じています。

 それから、速音読では読んだ時間を記録します。

 継続することで時間が短くなり、成長を

実感できるのがいいですね。

 成長の記録が残るというのはとても大切

なことで、継続実践に役立つと思います。

 それにこの『楽しみながら1分で脳を鍛える

速音読』には、素晴らしい名文がたくさん

紹介されていますから、例えば一週間

ごとに読む場所を変えるなどして、

年間をとおして体系的に実践

することも可能です。

 とても画期的なテキストを出して

いただいて感謝しています。

 『致知』2017年9月号

          特集「閃き」P40

今回も最後までお読みくださり、ありがとう

            ございました。感謝!

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