「元気で強い日本」の実現のために、
様々な政策提言を行っている
アメリカ人のロバート・D・エルドリッヂさん。
「いればいるほど日本が好きになる」
という大の親日家であるエルドリッヂさんに、
世界の目から見た日本の素晴らしさや可能性、
そして「失われた30年」と言われる
長期停滞に苦しむ日本を蘇らせる処方箋を
お話しいただきました。
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<日本にはどのような方法で来られたのですか。>
<エルドリッヂ>
私の来日を助けてくれたのは、
文部省(現・文部科学省)と自治省(現・総務省)、
外務省が共同し、いまから36年前に創設された
語学指導等を行う外国青年招致事業
「JETプログラム(Japan Exchange
and Teaching Programme)」でした。
JETプログラムを通じ、私は兵庫県中央の
多可郡多可町(旧・中町)の中学校に英語指導
助手(現在は多言語化に伴い外国語指導助手)
として派遣されることになりました。
多可町は「敬老の日」「山田錦」、
そして「杉原紙」の発祥地として有名です。
これが1990年7月、22歳の時でした。
<初めて訪れた日本の印象はいかがでしたか。>
<エルドリッヂ>
これは日本の魅力に関係してきますけれども、
多可町に来てものすごく感じたのは、
地元の方々の「郷土愛」なんですね。
例えば、派遣された直後に
ちょうどお盆祭りがあったのですが、
役場の職員がお祭りの準備を
していることに驚きました。
私も役場に任用されていますから、
暑い最中に手伝いをさせられたのですが、
「これは契約違反ではないか」と(笑)。
でも、日本の人々はお祭りの準備が
仕事であるとは思っていない。
故郷のためを思って自発的に協力していました。
そのような郷土愛は、よりよい国を
創っていくために絶対必要なものです。
<―郷土愛がよりよい国や社会を創る。
おっしゃる通りですね。>
<エルドリッヂ>
それから多くの日本人が優しくて礼儀正しくて、
お互いに譲り合う心を持ち、
自分のことより相手のことを優先して
考え行動していることにも驚きました。
海外であれば自分の主張を押し通そうとする
のが普通です。
昨夜も普通のビジネスホテルに泊まったのですが、
食事の際、外国人だから
お箸はしが使えないと思ったのか、
要望を出さなくてもわざわざフォークを
用意してくれていました。
海外の普通のホテルでここまでのお気遣いや
サービスはなかなか受けられないでしょう。
<―日本人からすれば
当たり前だと思っていることが、
海外の人から見れば驚くことなのですね。>
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!