お金は変わる。そしてなくなる。ビット
コインが目指した自由。イーサリアム
がもたらす大変革。そして訪れる
僕らとお金、組織との新たな
関係とは? 堀江貴文が説く、
仮想通貨と「これからの経済学」
「分散型台帳技術」とも言われるブロック
チェーンは、最初のビットコインが生み
出されてから、今に至るまでの
全取引の記録台帳である。
ビットコインには、取引台帳を独占的に
管理している個人や組織は存在しない。
台帳は誰でも見ることができる。
各ノードはボランティアでブロックの検証
作業を行っているのではない。ハッシュ
関数を用いた大量の計算を繰り返す
ことで、最初にブロックの検証
に成功したノードに、ネット
ワークから新たに発行さ
れたビットコインが
与えられるという特典がある。
この作業を金鉱からのゴールドの採掘に
喩えてマイニングという。ビットコイン
は、マイナーたちによるマイニング
作業によってのみ新規に発行される。
ビットコインは、2008年秋にサトシ・ナカモト
が、技術者コミュニティのメーリングリストに
投稿した「ビットコイン:P2P、電子マネー
システム」と題された、PDF10ページ
にも満たない論文をきっかけに誕生した。
サトシ・ナカモトの初期論文に描かれた
ビットコインの仕組みは、リバタリア
ン(自由主義者)の思想背景と合致し、
彼らが初期の熱心な支持者になった。
「何百年か続いた国民国家とか、そういう
概念をガラガラポンしたいよね。国が全部
決めるのって、なんかもうダサいよね」
リバタリアンの思想を一言で表現す
るのは難しいが、僕はビットコ
インの始まりは、こんな心理
だったんじゃないかと想像している。
ヴィタリック・ブテリンという異能
17歳で出会ったビットコイン。
僕がイーサリアムの存在を知ったのは
2014年の春だ。本書でも監修をお願
いしている大石哲之さんのブログ
記事を読んだ時のことだった。
正直、身震いを覚えた。もちろん、それは
儲かるとか、円やドルの代わりになる
といった単純な理由ではない。
活動拠点はネットワークの世界。従業員は
世界中に散らばり、報酬はすべて仮想通貨
で支払われば、各国の管理下にある銀行
口座を持つ必要もない。
堀江貴文『これからを稼ごう、
仮想通貨と未来のお金の話』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!