昭和期、佐藤栄作(元内閣総理大臣)をはじ
め錚々たる政治家や経済人たちが教えを受け
た東洋思想家・安岡正篤(まさひろ)先生。
安岡先生は東洋、西洋の古典や歴史に精通し、
その教えの中から生きる上での原理原則を
説かれました。先生が亡くなって30年
以上が経ったいまなお、その教えは
いささかも光を失うことがありません。
今回紹介する「思考の三原則」もその一つで、
安岡先生の言葉の中でもよく知られている
言葉です。仕事や人生で壁にぶつかっ
た時、行くべき道を指し示してく
れるヒントになるかもしれません。
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私は物事を、特に難しい問題を考えるときに
は、いつも三つの原則に依る様に努めてい
る。第一は、目先に捉われないで、出
来るだけ長い目で見ること、第二
は物事の一面に捉われないで、
出来るだけ多面的に、で
きれば全面的に見ること、
第三に何事によらず枝葉末節(しようまっ
せつ)に捉われず、根本的に考えるとい
うことである。目先だけで見たり、
一面的に考えたり、枝葉末節
からだけから見るのと、
長期的、多面的、根本的
に考えるというのとでは大変
な違いがある。
物事によっては、その結論が全く正反対と
いうことになることが少なくない。我々
は難しい問題にぶつかる度に此(こ)
の心掛を忘れてはならぬ。
『安岡正篤一日一言』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!