多くの財界人に師と仰がれた安岡正篤先生。
その教えは人物学を中心として、
今日もなお、私たちの進むべき方向を
示してくださっています。
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学問の目的
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学問の第一義は言うまでもなく、
道心の長養でなければならなぬ。
道徳の発揮でなければならぬ。
平たく言えば、純真な自己に生きようとするのが
学問の第一歩なのである。
(第7巻『いかに生くべきか』より)
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平常心の養成
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昔は小学校を尋常小学校といいました。
この尋常とはあたりまえ、どんなことにでも、
平常と少しも変わらないことです。
如何なる戦場に臨んでも平常どおり
少しも変わらぬ戦いをしたいと、昔の武士は
「いざ尋常に勝負」と言ったものです。
従って尋常小学校の尋常とは
将来如何なる境遇にあっても
平常心を失わぬように処する
その根底を養うことであります。
(第8巻『青年の大成』より)
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善く学ぶ
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学というものは、何か付け加えるというような
方便的、手段的なものでは決してない。
そもそも元来持っておる、生まれつき
具えておるものを発達させるためのものである。
天の生ずるところ、親の生んでくれたところを全くして、
それをおとさない、いい加減なことにしない、
というのが善学、善く学ぶと言うのである。
(第9巻『経世の書「呂氏春秋」を読む』より)
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頭脳の養分
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世の中のいかなる遊休施設よりも、
最ももったいないものは頭である。
一般人は能力の1%から15%しか使っていない。
頭脳は正しく使えば使うほど、その能力を増大する。
古い脳から新しい脳を発達させる。
脳は老いるということを知らない。
生涯進歩しつづけるものだ。
但だそれに要する養分は正しい生活と道徳だ。
仙薬は我が心にある――とこれ亦医学者が覚っている。
(第10巻『人間を磨く』より)
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【永久保存版/現代に甦る人間学の宝典】
『安岡正篤活学選集』(全10巻)
安岡正篤・著
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!