システム開発はアプローチ
を変えればうまくいく
実はこれまでに挙げたシステム開発の
落とし穴や失敗は、すべてシンプル
な理論に基づいたアプローチ
で解決できます。
私は、仕事をするにあたって常に
意識していることがあります。
それは、「右脳」を使うことです。
とはいえ、どのようにして
右脳を使えばいいのか。
これはあくまで私個人のやり方なの
ですが、入ってきた言葉に対し、
それを言葉の意味を理解
するだけにとどめず
に、それが表す
ものをイメージ
するようにしています。
翻ってシステム開発で最も
重要な要件定義プロセス。
要件定義の完成度がシステム
の成否を大きく左右します。
それなのに、ほとんどのシステムプロ
ジェクトでは「要件定義書」として
文字情報だけですべてをまとめ
尽くそうとします。
ユーザーは、いくら要件定義書を目で
追っても、できあがるシステムが
どんなものになるのかはっ
きりわからない。
その理由の一つは、「言葉」の段階で
思考が止まっており、イメージ化まで
できていないことにあるのでしょう。
文字で表現できる情報という
のは、極めて限定的です。
「百聞は一見にしかず」のことわざ
通り、分厚い文書より1枚の絵、
100枚の絵より10秒の動画
のほうが、はるかに情報
を多く持っています。
頭の中も一緒で、文字で覚えておくより
も、イメージに変換したほうが、より
精度の高い情報を保持し、処理す
ることができるはずです。
プロジェクトにおいて、左脳で思考を
止めず、右脳にイメージを展開する
ためにはどうしたらいいのかと
言えば、「システムがどん
な業務の流れの中で
どう動き、その
結果ユーザーは何を
感じて、どう動くか」という
ことを、自分がイメージできるまで
事細かにITベンダーに対し質問するか、
あらかじめ映像化したものを作って
もらうかになるでしょう。
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なぜ失敗するのか』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝