「 世間動静全般 」一覧
国益の犠牲となる人々への配慮でもあり贖罪でもある 第1,236号
「TPPが経済を救う」。 そう信じて日本 は交渉参加に乗り出した。 自由貿易は 常に覇権国にのみ有利に働き、残り の国は主権すら奪われるという のに。 今や貿易交渉は現代 の「侵略戦争」であり、 超大国が主導する自由貿易協定 は世界を縛る「究極の法」となる。 日米繊維交渉と沖縄返還。 1969年から71年までに行われた 「日米繊維交渉」とは何か。 日本の国益という問題に対し、当...
人間は欲望が満たされると自惚れ.身勝手になってしまうものだ = 3-3 = 第1,234号
1990年代末に始まったファーウェイの 国際化は、こうした自己犠牲を厭わぬ 社員たちの苦闘と貴い犠牲によって 贖われた。2006年の社内誌に、 ある社員はペンネームで 次のように書いている。 「硝煙が消えないイラクから伝染病が 蔓延するアフリカ奥地まで、ファー ウェイ社員の姿を見ない土地 はない。私たちはここ まで一歩ずつ歩んできた。 そしてこれからも、果てしなく続く 長征の道を断固として...
人間は欲望が満たされると自惚れ.身勝手になってしまうものだ = 3-2 = 第1,233号
「商人は政治を語ってはならない。ファー ウェイは純粋かつ徹底したビジネス組織 であるべきだ。政治とビジネスの癒 着やもたれ合いなど、中国の商 業史の悪しき伝統とは完全 に決別しなければならない」。 任は自分自身や社員に対して、そんな 厳しい一線を引くことを課しているのだ。 成功とは生き延びること。 ある研究者は、任の経営について 次のように総括している。 「幾多の書物をひ...
情報技術によって大きな変化が生じるのはごく当然のことだ 第1,229号
あけましておめでとうございます みなさまには新しいこの一年の無事と 健康や幸せを願われたことでしょう。 神様にお供えしてからいただく お祝いの料理であるおせちに関して はお正月行事と暦 第 46 号に 書いております(参考にして いただければ幸いです)。 仮想通貨を支える情報技術、ブロック チェーンが、いま、応用対象を拡大し、 ビジネスや経済、社会の姿を劇的 に変えようとしている。 ...
幅広く深い世界を知っておかなければ生き残れない時代 第1,227号
─────────────────1 いまの時代こそ古典を学べ────────────────── 數土文夫(JFEホール ディングス特別顧問)×出口治明(立命館アジア 太平洋大学〈APU〉学長 ────────────────── 古典を学ぶこと、そして歴史を学ぶこと の本当の意義について、お二人に熱く 熱く語り合っていただきました。 ───── 【數土】...
大きな社会変化が差し迫った時代の中で生き延びる秘訣 第1,222号
世界の経済が、密接につながりあう 現代において、国家財政破綻は、 もう「対岸の火事」ではありません。 いざ、それが降りかかってきたとき、 はたして自分は冷静に対処すること ができるのか、はなはだ不安です。 その要因を探ると同時に、破綻の根底を 成している「変わらない人間の欲望」 を自戒するための書籍でもある。 デトロイト、2013年。アメリカ 自治体史上、最大の財政破綻。 ...
人間の力が及ばないものこそ美 第 1,219号
お隣の国同士なのに、ドイツとスイス は大違い。そこで在独35年の著者が、 世界一無愛想な人々が住むドイツ からスイスに行って観察したら、 スイスと日本の共通点の多さにビックリ! 世界一豊かな国スイスとおんなじなら ば、日本人ももっと、幸せを実感 して生きたらどう? 国防と民間防衛とスポーツを合体。 スイスの学校では、愛国心が教育 され、体育に力が入れられる。 先祖がいかに...
実は米国の驚異的な投資家の厚みに支えられている = 2-2 = 第 1,218号
火星を目指し、マスクほどのスケール で人類の未来の物語を語れる人物 はほとんどいない。 マスクはロケット、電池、ロボット、 人工知能、そして脳に至るまで、 知の最先端を横断していく。 本書を書きながら常に頭にあったのは 構想すること、仮説を披露する ことの力である。 エンジニアとデザインナー。 「彼は驚くほど先端技術に詳しい。技術 者をつかまえては質問責めにし、現場 を改...
実は米国の驚異的な投資家の厚みに支えられている = 2-1 = 第 1,217号
地球の温暖化防止と火星への移住法の 確保という人類規模の壮大な目標を 掲げるその個性は現代の起業家 の中でも突出している。 ベンチャーとしては極度にリスクの 高い重厚長大産業で新たな手法に 次々に挑み、米国のものづく り復権の最先端を走る。 しばし考えた後で、整理された答え が流れるようにあふれ出る。 大胆な構想と冷静な判断でテスラや スペースXなどを率いる希代 の起業家マスク...
情報や人脈を活用し秘密インテリジェンス機関を作り上げていった 第 1,212号
1949年、中国・山西省でまだ日本兵 達は戦っていた。彼らだけではない。 帰国した大本営参謀、軍人や児玉誉士夫 らは、「理想」の実現を諦めずに 戦い続けていたのである。 ある者はアメリカと手を結んで反共活動 に身を捧げ、ある者は日本軍復活のため に奔走し、ある者は政界工作に突き進んだ。 その活動はいつしか、東アジア 全体へと波及していく。 CIA文書など発掘資料をふんだんに 使いながら描く、戦後の...