出逢い 4 第 14 号

1: 名無しさん 2014/03/17(月)21:40:13 ID:L4kQuyvPI
馴れ初めかー
ちょっと必死に思い出してみるか

2: 名無しさん@おーぷん 2014/05/21(水)19:24:53 ID:FU6Spqg7f
大学生の頃の話です。

私は身長が高くて、真面目なだけが取り柄のしがない学生でした。
反対に嫁はミス・キャンバスの誘いを受けるほど綺麗で、彼女の友人たちと笑ったり一人で読書したりする姿に心惹かれ、遠目に眺める日々。

私としては高嶺の花として見ているだけのつもりでしたが友人に路傍の石か、と言われて告白を決意。
自分に出来る精一杯のオシャレをして呼び出しましたが、一昨日来やがれと一蹴。
告白前の自分は野花のように眺めていれば~なんて言っていたのに、返事の際の凛とした振る舞いに心奪われてしまったのです。

記念に告白するのではなくもう一度だけ真面目に告白しよう。
ただ普通に告白しても結果は見えていたので、何か私に興味を持ってもらえるような告白をしよう。

そして考え付いたのが、一昨日(今日)からタイムスリップした自分が今日(二日後)に彼女に告白するというもの。
それから服や腕時計の日付を二日前と同じに設定して、最初と同じ言葉で同じ場所に呼び出しました。
不安を他所に彼女は来てくれて当初は不機嫌そうな顔でしたが、自分の服装を見て何か察してニヤリとしたまま閉口しています。
「貴女が一昨日に来い、と言ったのでタイムスリップして貴女に告白しに来ました」
「ふ~ん?君は一昨日から来たんだ。ホントに?」
彼女はどうやら自分の茶番に乗ってくれるようで、しかし嗜虐的な表情で私の顔を見ます。

「本当に私は時の壁を跨いできました。疑うのであれば私の時計を見てください」
と下準備をした私は余裕を持って答えたのですが、彼女は口角を吊り上げて言いました。
「なら携帯の時計を見せてくれる?」

その言葉を聞いて私は自分のミスに気付きました。
確かに腕時計は弄りましたが、携帯の設定はそのままです。
彼女は茶番に付き合った上で私の芝居を論破するつもりであり、そして論破されてしまいました。
告白は二度まで、と決めていた私は俯きながらポケットの中に手を入れようとしたその時、彼女が再び口を開きます。
「携帯を忘れたのかな?今度は来週のこの日に携帯を持って来てね」
驚いて顔を上げると彼女はクスクスと笑いながら去っていき、私は彼女の虜です。
 

                          ( 出逢い 5 に続きます )

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