小さな図書物語 第 25 号

116: 2014/09/30(火)16:47:25 ID:LHWaToQtl
 
高校の同級生だった嫁との出会いを書く。
俺は図書委員だった。本が好きというわけではなかったが図書室の匂いが好きで妙に
落ち着いたし、
 
仕事内容は本棚の整理や貸し出しの管理ぐらいだったので、俺はカウンターで宿題
などをやりながら過ごしていた。
ほぼ毎日図書室に現れて閉館時間ぎりぎりまで本を読んでいる女子がいた。
よっぽど本が好きなんだなと思っていたが、注意して見ていると彼女が読む本には
一貫性がなかった。
ジャンルは様々、とにかく手当たり次第という感じ。
 
本棚のこの段を端から端まで全部読むなどということもしていたように思う。
彼女がシリーズものを読み始めた時、俺はあるいたずらをした。途中に別の本を
並べておいたのだ。
 
どうするか見ていると、彼女は俺が挟んだそれを読んで次に行った。

2年生になり、俺は図書委員長になった。
図書委員では月2回「図書クラブ通信」を発行していて、新刊やおすすめの本の

紹介文を彼女に頼んでみた。
 
委員じゃないにも関わらず彼女は快くOKしてくれた。
その打ち合わせなどでいろいろ話しているうちにわかったのだが、彼女は今まで
あまり本を読んでいなかったため自分がどういう分野の本が好みかもわから
なかったし、
 
パラパラと見ておもしろそうだなと目星をつけられるほど器用じゃないので
手当たり次第に読んでいたと笑っていた。
 
すっごくつまらない本も一応は最後まで読んでいたと言う。
彼女の書く紹介文は好評だったようで、生徒たちによる図書室の利用率が
やや上がった。
妻は今、息子が通う小学校で図書ボランティアをしている。
 
 
                                        ( お-ぷん2chで見つけたスレッドです。)

           http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1395052439/

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