枡野俊明 (著)
『禅が教えてくれる美しい人をつくる「所作」の基本』 http://amzn.to/Yfp5aS
・心を整えるために、まずみずからの所作を整えることから入るのが禅の修行。
立ち振る舞いが整えれば、自然と心も整う。
心が穏やかであれば、言葉に優しさや思いやりがにじみ出てくるもの。
・所作を整えれば、心も綺麗になるし、身のこなしもきれいになる。
そういう人は、他人の目に「美しい人」として映るようになる。
・実は、所作が美しい人ほど、その所作は「さりげない」もの。わざとらしくなく、
美しい所作をするから「なぜだか分からないけれど、心惹かれる」のです。
・所作を整えることは心を整えること、所作を磨くことは心を磨くこと。
・多くのものは、簡素になればなるほど美しい。じつは、美しさは「簡素」のなかにある。
簡素さは美しさの原点であり、そして終着点でもある。簡素になればなるほど美しい。
・所作、呼吸、心は三位一体。イライラしている人に、所作の美しい人はいない。
・姿勢を整えると、仕事にも健康にもいいことだらけ。
一流の女優さんを見ていて「さすがだなぁ」と思うことがある。
対談番組などに出演しているとき、背もたれにいっさい背中をつけないで座っているのです。
・呼吸は正直な貴方の心を示す。呼吸を整えることが出来れば、心もいい状態に安定する
事になる。さらに、深い呼吸によって体が温まってくる。
呼吸法は、かつて山中で修行をしていた仙人が、厳寒の時期の洞窟で暖をとっていた方法。
・人物判断の際に「足元」は100%チェックされる。
・他人を見て「いいな」「素敵だな」と思ったことは、まず10日続ける。
気づきは、美しい人に近づく貴重なきっかけとなる。
・日本語は、世界でもたぐい稀なる美しい言葉。
美しい言葉は、それそのものが美しくなるための大きな武器。
・畳のヘリを踏まない。これは和室の所作の基本中の基本。
常在戦場、つねに戦いに備えておくことが必要だった武家社会では、床下に潜んでいる
敵に襲われるということもあった。
畳はヘリの部分で合わさっているので、そこを踏んでいると突き抜けてきた刀の切り先で
痛手を負うことがあった。
もっとも重要なのは、ヘリは格式をあらわすものだったという点。ヘリを踏むことは、
文字通り格式を踏みにじることであった。
・汚れたものは、その日のうちに。「片付け」が、楽しみの後始末ではなく、次の行動の
ための準備であるのである。
・箸や器を大切に使えば、自然と美しい所作になる。
・早起きをして、縁起よく一日を始める。そして、朝、5分でいいので、掃除する。
塵や埃がすっかり拭われて、身辺が整うことは、心を整えることに直結する。
掃除をしている間は、拭くこと、磨くこと、掃き清めることに専念して、何も考えないこと。
・朝起きたら、窓を開ける。
・着ているものは、あなたの心をあらわしている。「服装は生き方である」
(イヴ・サンローラン)
・お寺や神社にお参りするとき、必ずおこなう所作が「お清め」。
身だしなみの美しさの土台になるのは清潔感。
・挨拶の力を知る。そして、美しい文字を書く。
誰にでもできるのは「相手のことを思い、心を込めて丁寧に書く」ということ。
できれば、墨を使うのがいい。
・禅僧の書はとくに「墨跡」と呼ばれる。それを記したのが師であれば、その方の
業績や人格がその墨の跡にあらわれている、と考えるから。
墨で書かれた文字はさらにクッキリとその人の存在が、その人という人間の全体像が見える。
・メールではなく、直接話す。感謝は、感じたときに、すぐに伝える。感謝は手紙であらわす。
・もてなしとは、もてなす側も、もてなされる側も力量が問われる。もてなしの究極の姿は、
その以心伝心の世界にある。
・たかがお茶、されどお茶。お茶に込めた心は、飲む人にも伝わる。
・携帯電話に頼り過ぎない。
・風呂敷を使おう。お世話になった人に贈答品を持参するということがある。その際、
紙袋からガサゴソと品物を取り出すのが一般的。そうではなく、その際ぜひ風呂敷を
復活させてください。
・丁寧に品物を包んだ風呂敷をほどいて品物を差し出す。
その所作は、「貴方のために心を込めて選ばさせていただいた品物を、こうして大切に
持ってまいりました」という無言のメッセージ。感謝とともに伝統の香り漂う品位が伝わる。
・ワインはそれ自体おしゃれな贈り物だが、ボトルを綺麗な色の風呂敷でラッピングして、
そのまま差し上げるというのはどうでしょう。
・割り箸が最高のおもてなしである理由。日本独特の食文化のひとつが「割り箸」。
食事でおもてなしするお客様に、誰も使っていない真新しい箸を準備する。
ここにも「語らずに通い合う心」がある。
※コメント
われわれにも知らない日本文化というのはたくさんある。その背景を一つずつ読み解いていくと、面白い。それを知ることは、自らの所作に繋がる。
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より引用