結婚するまで米を研いだことなし、味噌汁もつくったことなし。(俺が教えた)
結婚して覚えた料理は、ハムエッグ、ベチャベチャ野菜いため、もちもち炒飯のみ。
(ちゃんと教えても、なにかを間違えて失敗する)
貯金が好きだったから、俺にもっと稼いで来いというが、サラリーマンが残業以外に
そのくせ、残業で帰宅が21時過ぎになると怒る。
揉めるかと思ったが、貯金の全てを渡すと言ったら、喜んで離婚届に判を
(ローンの済んでないクルマまで持っていき、ローンだけ俺に残した。完済したよ)
以来、38歳まで優雅に一人暮らし。
週に2-3回外食をし、あとは自炊してビールを飲みながら映画鑑賞という日々。
休みの日は2シーターの愛車かバイクで、食べ歩きという日々。
そんな中、俺の下に新卒2人が配属される。その1人が遠藤久美子似の遠藤嬢(仮名)。
会社帰りのラーメン屋巡りに遠藤嬢に3回遭遇。聞けば彼女も俺と同じ
じゃあってんで、週に一度、遠藤嬢とあっさりラーメンめぐり、
遠藤嬢狙いの男どもは未婚だから、それを狙って20代女性社員も続々参加w
15人を超えて、いつのまにか、会社公認の「ラーメン蕎麦クラブ」になった。
内容は「全然その気がないのに、△さんや×さんに告白されて困ってるんです」。
そりゃあ大変だなあ、と、手料理をふるまって…が回を重ねて、
そのうち、俺と遠藤嬢の仲が社内で噂になり、人事部の同期が忠告してきた。
「独身同士だから処罰はないが、直属の部下と変な関係になるのは困るぞ」と。
で、この時点で、俺は遠藤嬢に一切手を出していない。マジで本当に。
独身同士でも、上司と部下だと「パワハラの疑義あり」とされ、どちらかが異動される。
とりあえず、周囲の誤解を解くためにも話し合いをと、終業後に喫茶店へ遠藤嬢を呼び出す。
「誤解されないように、俺の自宅に遊びに来るのは控えよう。君のためだよ」と。
そしたら、泣かれた。俺、おろおろ。
「私、今まで下心のある男性ばかり寄ってきて、下心なしで大切にされたことないんです」
「課長もそのうち、私のこと好きになったとか言い出すんだろうなと思ってたけど、
全然そういうことなくて、いつまでも下心なしに親切にしてくれる男性もいるんだなって」
休みの日の蕎麦めぐりも、クラブ活動になると1か月に一度になっちゃうし」
「課長の家に行っても、紳士的だし、お料理上手だし、本当に好きなんだって
「私みたいな子供はダメですか? 付き合っていれば、私も大人になっていきます」
俺はバツイチだよ? 君はまだこの先、もっといい男と巡り合えるチャンスあるよ?
親御さんだって15歳も年上のバツイチオッサンなんか嫌がるよ? 祝福されないよ?
まあ、こんな感じのことを必死で言ったのだが、シクシクシク…と静かに泣くばかり。
最終的には、俺が折れた。ってか、健気さに打たれた。
その後は急転直下。
まずは遠藤嬢の実家へ挨拶。
義父さんが渋ったが、義母さんが「うちだってあんたが14歳年上じゃないの」
(後で聞くと、遠藤嬢は先に義母さんに相談していたらしい)
で、その日は遠藤嬢の手料理。
そして、鯛のあんかけで、完全に俺の胃袋は掴まれた。
うちの実家へ連れて行くと、俺の再婚は諦めていた両親は若い嫁に唖然。そして、
次の春には結婚。
出逢いからたった2年で、俺の人生が急転直下ならぬ急転上昇。
ちなみに、ラーメン蕎麦クラブは、独身限定の会となって、今も存続していますw
(二次会で遠藤嬢狙いの後輩たちから男声合唱によるヤケクソの「ウェディングベル」がw)
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1395052439/